【社長日記】株式会社SHOSABIに出資しました

当社は、三菱ケミカルグループ株式会社からスピンアウトベンチャーとして誕生した、株式会社SHOSABIに出資いたしました。

株式会社SHOSABI
所作美プロジェクト

SHOSABIとは漢字では所作美です。昨年2023年9月に設立され、同12月に三菱ケミカルグループ株式会社から特許や商標の移転を受け、今年の1月にCEOの神山さんとCTOの小林さんは同社を退社されて、ベンチャーとしての活動をスタートされました。

所作美プロジェクトは、女性のロコモティブシンドロームの増加という社会課題に対するソリューションを模索するプロジェクトでした。女性のロコモやフレイルは、運動不足だけが原因ではなく、ダイエットのための栄養の偏りなども起因していると言われています。高所得国で低体重が問題視されるのは日本の女性だけのようです。これは食糧事情に問題があるわけではなく、美に対する意識にも由来しているのだと思われます。

加齢によって筋肉は少しずつ減っていくわけですから、筋肉を付けられる時期に筋肉をつけることが重要です。美意識によって、将来の健康リスクを高める行動をとってしまうということがあるのであれば、逆に美意識によって将来の健康を守ることもできるということで、「所作美」というアイディアが生まれました。

所作美プロジェクトでは、美の追求の角度を、日本古来からの美の基準でもある所作の美しさに注目しました。所作の美しさの基盤には鍛えられた筋肉が必要になります。そこで東京大学の筋肉博士こと石井直方教授の指導を受けながら、所作美プロジェクトは進められていました。

・・と、偉そうに書いてみましたが、これは神山CEOの受け売りです。


わたしは2016年ごろから、所作美プロジェクトのお手伝いをさせていただいておりましたが、そのころの課題は、所作の美しさのために筋力だけでなく関節の可動域を確保することも大切ということで、可動域のチェックを検討されているころでした。そこで、当社の製品である鑑AKIRA®を利用して、社員の皆様の可動域や姿勢を計測するという活動のお手伝いから参加しました。

老後の介護予防のために、若いうちに運動器を鍛えておくということは、国家レベルで非常に重要なテーマです。ですが、そのための解決をビジネスとして実現するということはすごく難しいことだと思います。所作美も最初は企業の健康経営に組み込まれるサービスを想定していましたが、ビジネス的には難しいという判断をされました。運動器を鍛えることによるビジネスは、直接的にはフィットネスジムになりますので、そちらにチャレンジすることになりました。

ですが、日本のフィットネス業界は海外のフィットネス業界と比べると普及率がとても低い状態にあります。アメリカや北欧はフィットネスの参加率が20%を超えていますが、日本は3%程度という統計があります。そのような背景もあり、所作美のノウハウを基に開発したフィットネス向けのアプリケーションも、国内よりも海外で注目され、海外から先に導入先を獲得しました。そのため社名はSHOSABIとしてスタートすることになりました。そのようなワケで、上記のSHOSABIサイトも英語サイトです。現在はドバイやロンドンのジムに導入されています。

当社は資本の面での協力だけでなく、製品の開発においてもこれからも協力させていただく予定になっております。

当社の広島本社にも東京支社にも、このSHOSABIのアプリケーションを体験できるように置いてあります。PCとセンサーなので構成的には鑑と同じです。関心のある方はぜひお越しください。(写真は東京支社)

東京支社のSHOSABIデモ