前回のシスフレ日記で、弊社の社内イベント、『3月歩こうキャンペーン』の結果についてご報告しました。その中で、『残業時間が多い社員は歩数が少ないのか?』という疑問について触れましたが、今回のシスフレ日記ではこのテーマについてもう少し探ってみようと思います!
前回は、第2回歩こうキャンペーン(2021年10月)と第3回歩こうキャンペーン(2022年3月)の結果を比較しましたが、第1回歩こうキャンペーン(2021年3月)の結果も合わせて比較してみます。
3月は年度末ということもあり、多くの企業にとって繁忙期であると思いますが、弊社でも2021年、2022年ともに3月は全体の平均残業時間が10時間を超えています。そして、3回とも「参加かつ8,000歩達成」した人の平均残業時間は、「不参加」「参加したが未達成」の人の平均残業時間よりも少ないという結果でした。(4,000歩コースは第3回から取り入れました。)
ここで標準偏差の値に注目してみると、「不参加」「参加したが未達成」の人はややばらつきが大きいようなので、平均的には残業時間は多いけれど、全員が残業時間が多かったという訳ではなさそうです。
それで、残業時間で区分したキャンペーン参加率を出してみました。
この表を見ると、「不参加」「未達成」と残業時間は必ずしも関係があるとはいえないようです。一方で、「達成」と残業時間の少なさはやや相関がありそうです。 ただし、残業時間が少ないから歩く時間が確保できたのか、歩く時間を確保するために仕事を早く切り上げたのかまではわかりません。そして、弊社は全体的に残業時間がそれほど多くはないので、残業時間の多さと運動不足の相関を調べるにはよいサンプルとは言えないかもしれません。
今回もキャンペーンの後に全社員を対象にアンケートを取りました。その中で、参加したけれど未達成だった人に、「達成できなかった要因は何だと思いますか?」という質問をしたところ、以下のような回答が出ました。
一番多かった回答は「仕事が忙しかった」、次が「プライベートが忙しかった」でした。
そしてもう一つ、前回も今回もキャンペーンに参加していない人に、「キャンペーンに参加しない理由はなんですか?」という直球な質問も投げかけてみました。
「プライベートが忙しくて歩く時間がない」が一番多く、次に多いのが「仕事が忙しくて歩く時間がない」でした。
全てが仕事の忙しさのせいではないにしても、一定数は仕事が忙しくて時間が取れない、もしくは歩く気分になれない、といった人もいたということになると思います。毎日運動をして80GO(※)を目指すには働き方改革を進めて行くことも必要なのだと思いますが、弊社の場合は残業時間は比較的少なめなので、やはりサンプルとしてはそれほどよくないかもしれません。
このアンケート結果で、意外にも(?)「運動に興味がない」という理由は0でした。「その他」の中に「歩くという運動に興味がない」という答えはありましたが、自分で他の運動をしている、ということのようです。他にも「キャンペーンがなくても走ったりしている」という人や、「画像アップはしていないが、時間が取れるときには積極的に歩くようにした」という回答もありました。この結果から、弊社においては「歩こうキャンペーンに参加しない人」=「健康無関心層(運動習慣を改善する意志のない人)」とは必ずしも言えないようです。それは、この歩こうキャンペーンやオフィトレなどの健康に関する取り組みが、健康について考えるきっかけにはなっている、ということかもしれませんね。
さて、今回は残業時間と歩数の関係について探ってみましたが、いかがだったでしょうか。アンケート結果からも、単なる参加人数、達成者の人数だけではわからないことが見えてきたように思います。「仕事やプライベートが忙しい人でも、忙しい時期でも、健康増進のために何かできることはないか?」会社として新たな取り組みを考えてみたいと思います。
※80GOについては、日本医学会連合の「フレイル・ロコモ克服のための医学会宣言」をご覧ください。
https://www.jmsf.or.jp/uploads/media/2022/04/20220401211609.pdf