【社長日記5】前年度の売上構成

前年度2019年6月末決算時の売上状況について分析してみました。

まずは部門別の集計です。

部門別売上構成

 当社には3つの柱があります。EC部門、XR部門、医療部門です。

 もともとはなんでも作るシステム開発部というものが1つだけあり、いろいろな分野のシステムを開発していたのですが、現在は上記の3つの分野に集約されています。

 EC部門のメインはEC-CUBEを活用したECサイト構築です。EC-CUBEを用いた取り組みは2006年からになりますので、すでに13年ほど継続しています。EC-CUBE以外にもDrupalを使うことやスクラッチで何かを作ることもあります。いずれにしましても、企業が外部と取引するためのサイトを作るという切り口で事業を行っています。外部との取引サイトは大きく分けるとBtoCとBtoBがあります。どちらかと言えばBtoBに力を入れているのですが、前年度はBtoCの受注が多かったです。その他は、ECサイト以外の案件です。新規としてはあまり対応していないのですが、既存のお客様の依頼などいくつか案件は対応しているという状況です。いずれも保守・運用サポートや既存サイトの追加改修など、新規開発以外のニーズが増えています。

 XR部門はAR,MR,VRなど仮想現実関連をテーマに開発していますが、各種の新しいデバイスを活用するためのプロトタイプ作成など、いわゆるR&D的なお仕事を中心にお手伝いさせていただいています。当社は設立当初からC言語で各種デバイス向けのプログラムを書いたり、RS232C経由でつながる装置を操作したりしていまして、そういう意味ではこの部門は最も古くからある流れとも言えます。

 最後に医療部門です。上記2部門はあくまで受託開発なのですが、医療部門は自社製品をお客様にお届けしています。いくつかのプロダクトがあるのですが、現在の主力はMobile Motion Visualizer 鑑(AKIRA)という製品で、主にリハビリテーションのIT化を推し進める製品です。上記2部門に比べると新しく始まった部門ではありますが、順調に成長しています。

 XR部門や医療部門は世の中的にも旬な感じでして注目されることが多いのですが、ベースとしてはEC部門の堅調さに支えられているという状況です。


 次の分析軸は地域です。

地域別売上構成

 当社は広島市に本社があり、2007年から東京にもオフィスを出しています。年々首都圏での受注のウェイトは高くなっていますが、前年度についていえば80%が首都圏という状況でした。広島は20%ということになるのですが、これは今までで最低でした。だいたい30-40%くらいでは推移していて、かなりの部分は地産地消だったのですが、XR部門でのR&D的な開発が好調ということもあり、首都圏での受注が伸びています。



 次の分析軸は取引先区分です。

取引先区分別売上構成

 当社程度の規模のシステム開発会社ですと、派遣あるいは大手SIerの下請け案件に依存している会社も多いというのが実情かと思います。当社も大手SIerさんの売上が80%という時代もありました。それはありがたいことでして、おかげ様で鍛えられて、成長させていただいたという事実があります。とはいえ1社に依存してしまうことで、コスト的には厳しいというのも事実です。そこで下請け開発会社から脱却して、自社で直ユーザーとお取引できる会社にしていくことを目標としていました。その目標はほぼ達成されていて、現状としては直ユーザーの比率が8割という状況になっています。ですが、現在でもSIerさんとの取引も継続できていまして、得意な分野でお手伝いさせていただいています。


 このあたりの数字が当社がどんな会社なのかを説明するのに一番わかりやすいのではないかと思います。

 今後ともどうぞよろしくお願いします。